ポエム
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15歳
ふわりゆらり
海の中
息を止めて
見つめた瞳

きらりひらり
波が光る
多分僕らの涙も
一緒になった

沈んで沈んで沈んで
何も聞こえなくなった僕らの
幸せが溢れている
「君がいれば」
「あなたがいれば」

「「何もいらない」」

ふわりゆらり
風の中
心踊って
赤い椿の上に倒れた

きらりひらり
揺れる茜
静かな闇に
落ちて

沈んで沈んで沈んで
何も見えなくなった僕らの
瞬きから
未来が溢れて
「また明日」
「うんまた明日ね」

「「バイバイ」」


諦めた憧れが顔をださないうちに

さよならしようね

何年も先までの約束





20/02/29 20:43更新 / 紫陽



談話室



■作者メッセージ
「その頃私はまだ15で、全てを知ることができる。全てを手に入れることができる。全てを彼に差し出し、共に笑い飛ばす権利が自分にのみあるのだと思い込んでいた。
私が欲しているのは体を貫くようなまばゆい閃光だけなのだ。目が回るほど、息が止まるほど、震えるほど。」(「溺れるナイフ」より)
ー 映画 「溺れるナイフ」を観てー

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