ポエム
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可笑子噺
みな透明であった
スベテの生き物はかつて

そこには白も黒も
赤も青も無かった

無色透明


あるときソコに
ソレは現れた

ソレには光も闇も
情熱も悲哀も有った

有色鮮明


目が眩むほど
沢山持ち合わせているソレは言う

「それぞれが
それぞれに良しと思い魅せられる
この大きな器に入った
それぞれの液体に心身を浸しなさい」

スベテの生き物は従い
マッタク初めてに
〝己〟を手にした


今、我々が
〝己〟を持っていながらにして
生きて活動しているのは
実は未だ透明な部分があり
ソコに色をつけるためなのだろう
18/10/07 12:53更新 /



談話室

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