ポエム
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救済
赤い赤い夕焼けの
眩しく優しい光の中
荒れた大地をしかと踏みしめ
緑の木々をかきわける


険しい道をいくつも乗り越え
止まることのない風の中
少し目にかかる前髪をたなびかせ
一息をつくと
虚ろなる瞳を持つものは
また足を踏み出した


その者の歩みは消して止まらず
息が切れようと
足が擦り切れようと
体がいくら悲鳴を上げようとも
進むことを諦めることはなかった


沈みかけていた光がもう一度上る頃
彼の者はようやく目的の地に辿り着き
赤い赤い朝焼けの
燃えるような光の中
静かにその身を投げ出した


最後の最後のその瞳には
僅かの希望が灯されていた
20/06/05 22:32更新 / 秋風雪



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