ポエム
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なんとなく
人生で21回目の春

同期と新歓の打合せで、自分が知らない間に
社会人三年目になっていたことに気付かされ
なんなら一区切りつけて卒業したくなった
同級生に死んだと思われても可笑しくないし
大好きだったおばあちゃんが何年前に
死んだのかさえも分からなくなっていた

歳を重ねるにつれて体と見栄だけがおおきく
なり、人と会話をすることが格段に減ったせい
で日本語は全く上手くならないけど文章力
だけは劣ってなくて、それでもいつの間にか
気の弱いちいさな独りの人間になっていた

好きなモノに対してまっすぐ素直に生きるのって
違うんじゃないかってすこしくらい我慢と限界を
覚えたらどうなんだ、と思うようにもなった
高校生のころに大人になりたくないと言っていた
わたしは大人になりたいと思うようになった
成人式は出ないけど

ごめんねとありがとうを言える人間が好きで
背中を押すんじゃなくて支えてくれる人が好き
価値観は違えど共感してくれる人が好きで
わたしという人間を肯定してくれる人が好き

嘘付きが嫌いになり嫌なことに嫌と言える
ようになったせいで自己嫌悪が強くなった
事故を起こすのが嫌でいくら時間がかかろうと
自分を守るために遠回りをするようになった

なにが変わったと言われると
他人を愛せるようになって
自分を愛せなくなっていた
19/04/26 15:55更新 / 享年 十七歳



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