忘却へのカウントダウン
現在へ繋ぐ道標
プラグに繋がれた
目覚めたばかりの
何も知らぬ者

本能が警告を発する
希薄になってゆく
己の残像を
頭上から巨きな空白が
制圧して押さえつける

どんなに博識な梟が
いくら蘊蓄垂れても
貴方の名前は
決して出てこない

二重の螺旋に乗って
複製され
受け継がれてゆく力は
忌まわしいものだったから
封印された真の姿は
神のみぞ知る

ああ、でもいつか
彼は自らの力で
ここから出ていくだろう

緊急事態を知らせる
ブザーが鳴る
けれど止める事は出来ない