ノイズ
蛇のようにつめたく沈んで
這いずりまわる夜の空気は
喉ふかく呑み込んだ拒むきもちの輪郭だから
顔を覆った掌のしたで
流れるなみだはここにはない
眼と口の位置のくらいあな
渇くばかりの指のすきまから覗いている
わなわなと震える躯
あらぬ方向にねじれた部屋が
生みだす掌こそが悲劇の幕開け
過剰な言葉殺ぎ落とし
残ったものはなに
聴こえない
聴こえない
確かにある想いが聴こえない
這いずりまわる夜の空気は
喉ふかく呑み込んだ拒むきもちの輪郭だから
顔を覆った掌のしたで
流れるなみだはここにはない
眼と口の位置のくらいあな
渇くばかりの指のすきまから覗いている
わなわなと震える躯
あらぬ方向にねじれた部屋が
生みだす掌こそが悲劇の幕開け
過剰な言葉殺ぎ落とし
残ったものはなに
聴こえない
聴こえない
確かにある想いが聴こえない