博愛ギルティネー
例えば
僕の背後、静かに降り立つ
絵に描いたような黒衣の使者のように
眸の奥の影を見透かして
君の心臓の在処を探したがったなら
抗うことなく捧げるだろう
誰に?
少なくとも苦しいのは
君のためだけではない
君がその気なら、架空の愛も神も
容易く仕立て上げられるから
大仰なその大振りの鎌で
魂を狩り取って、持ち去っておくれ
僕は君のようにひとりを深く愛せない
全てを守りたいと願って止まないんだ
(そうして犠牲を払って来たんだね)
踏みしだいた骨の欠片を
意識することもなく羽根を広げ
この両手に掬った脈打つ心臓を
誰とも知らぬ骸に嵌め込みたい
けれど心臓も魂も
等しく分け与えられる
神には遠く及ばない
知っている、それでも止めないのは
一種の憧れに似ていた
僕と君の神
僕の背後、静かに降り立つ
絵に描いたような黒衣の使者のように
眸の奥の影を見透かして
君の心臓の在処を探したがったなら
抗うことなく捧げるだろう
誰に?
少なくとも苦しいのは
君のためだけではない
君がその気なら、架空の愛も神も
容易く仕立て上げられるから
大仰なその大振りの鎌で
魂を狩り取って、持ち去っておくれ
僕は君のようにひとりを深く愛せない
全てを守りたいと願って止まないんだ
(そうして犠牲を払って来たんだね)
踏みしだいた骨の欠片を
意識することもなく羽根を広げ
この両手に掬った脈打つ心臓を
誰とも知らぬ骸に嵌め込みたい
けれど心臓も魂も
等しく分け与えられる
神には遠く及ばない
知っている、それでも止めないのは
一種の憧れに似ていた
僕と君の神