無我の道
とぼとぼ。とぼとぼ。
荒野の灰色はどこまで行ってもおなじ道
歩けども歩けども
どこへもたどり着けはしない
ときには横に道を外れ
来た道を気まぐれに戻ってみたりもして
帰するところ同じ道へと回帰する
空の灰色を仰いだ首がかたむいた
ぼくはだれなんでしょう
どこへむかっているのでしょう
だれもいないのできけません
地図もないのでわかりません
望まずしてこの場に放り出された入れ物は
影を引き連れ寂しい足で灰色を踏む
とぼとぼ。とぼとぼ。
荒野の灰色はどこまで行ってもおなじ道
22/09/15 18:17更新 / rin