ポエム
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雛の望み

ちょこちょこ。
雛鳥がきょろりと首を巡らせ歩いている
小さな頭に卵の殻を乗っけたままに
ちょこちょこと。

 ボクはどこに行けばよいのだろう

ぐるぐると迷っている年月の間に
まわりは次々と美しい成鳥へと育った

 ボクはいつになったら大人になれるのだろう

あとから生まれた子も次々と大きくなってゆく
みんなまばゆく、美しい

いつまで経ってもほんの少しも育てない雛鳥は
やがて歩むことをやめ、
永遠に立派になれない己を受け入れた

今では夜空を仰いで望むはただひとつだけ

 はやくここを飛び出して
 無数の星の、ひとつになりたい


22/09/25 18:38更新 / rin



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