根なし草
私には帰る故郷がない
故郷に旧友がいるとしても
帰るところにはなりえない
旧友に会う機会を経る度
ばつの悪さを覚えるばかり
酒とたばこの多さに驚き
格差を肌で感じてしまう
年を取ったのは私だけ
私には帰る実家がない
実家に両親がいるとしても
帰るところにはなりえない
両親から教えられたことはない
人を愛することを知らず
心のよりどころを知らず
船頭はただ一人であった
私の親は私自身
春が来れば 故郷を去る
春が来れば また自由になる
思い出も 思い入れもなく
友達になるような人も消えた
何が私を引き留めようか
誰が私を引き留めようか
立つ鳥跡を濁さぬように
何も残すな その根さえ
故郷に旧友がいるとしても
帰るところにはなりえない
旧友に会う機会を経る度
ばつの悪さを覚えるばかり
酒とたばこの多さに驚き
格差を肌で感じてしまう
年を取ったのは私だけ
私には帰る実家がない
実家に両親がいるとしても
帰るところにはなりえない
両親から教えられたことはない
人を愛することを知らず
心のよりどころを知らず
船頭はただ一人であった
私の親は私自身
春が来れば 故郷を去る
春が来れば また自由になる
思い出も 思い入れもなく
友達になるような人も消えた
何が私を引き留めようか
誰が私を引き留めようか
立つ鳥跡を濁さぬように
何も残すな その根さえ