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僕である理由 #まろ黒詩
あるときある場所で
僕は言葉を発した
人は「おもしろい」
と言い笑顔になった
では
「おもしろい」の対象は
なんだろうか
言ったこと
「おもしろい言葉」
なのか
言った主体
「おもしろいことを言った僕」
なのか
言った状況
「ただ僕と一緒にいること」
なのか

言葉がおもしろいなら
スピーカーは
僕である必要はない
君は他人だ
顔さえも忘れるだろう
誰が言ったって同じこと
ただパイを取り合った結果
おもしろいを僕が引いた
たったそれだけのこと
ほらまた誰かが
おもしろいことを言った
そこに
人が群がる
僕は君にとって必要ない
そうだろ
さよなら

僕がおもしろいなら
スピーカーが
僕である必要がある
君は友達だ
ただそれは
おもしろいキャラだから
なのかもしれない
与えられた役割を
まっとうしてるだけで
本当の僕は
おもしろくは
ないのかもしれない
ああ
またおもしろいことを
言ってしまった
そんな人じゃないのに

一緒にいることが
おもしろいなら
僕が僕である必要がある
そして
君は親友なのだろう
僕は普通だ
いやむしろ
つまらない人間だ
一緒にいてくれて
ありがとう
言葉は僕で
スピーカーも僕
僕は僕で
君は君
当たり前のようで
どこにもなかった


「好き」でも同じかもね
20/03/16 23:02更新 / 眞六 あつし



談話室



■作者メッセージ
こういうことを考えたら
負けですよね
楽しいけど

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