ポエム
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夢想
風呂の縁、水で描いた夢の断片
子供の頃の小さなお遊びだ
英雄、モンスター、日本列島
今じゃそれも描けなくて。
画用紙、クレヨンで描いてた
ヒーローが僕の夢だったはず
大人になってみればそんなもの
夢がない言い訳なのかな。

夢にがんばれって言われるよりも
『大丈夫』って安堵させてほしかった
校舎よりも巨大な空想は
今や等身大の空洞だ

夢なんて全部がらくただ
『現実を見ろ』なんて言う奴等に
舌を出して、もう何年経った?
今にみてろって立ち上がった。
銀色の楽器持ち出した
今や使う場所なんてない。

町中で流れるクリスマスソング
若者が好きになる韓流アイドル
自分だけが不愉快になった
でも、火をつける勇気もない

『がんばれ』って言われることもない
『大丈夫』なんて、今や幻想だ
今日も空洞なテレビニュース
それよりも、僕は空虚な存在だ。

夢だって全部宝物だ
なんて言った筈の僕に聞く
今掴んでる物は幾つある?
見つかるのは、破片ばかり。
錆びてきた思想はゴミ箱へ
もう見たくもないのかな。

気づくのは何時だって自分じゃない
かけられた言葉に意図もない
また日が昇ってはすぐ沈む
僕は、隅っこに籠りきり。

雨に晒された夜しか
自分は叫べないから

夢は必ず叶うから
なんて言われても、実感できねぇや
じゃあ、なんで自分は生き延びている?
答えは見つからないか
今も歌うロックバンドの歌が
唯一の相棒だと思っている
今も首を締め付けている夢と共に
今日もバカ騒ぎしとくよ

夢なんてそんなもんだ
21/09/06 04:25更新 / NEXENON



談話室



■作者メッセージ
題名通り、自分の夢(将来の)を想いながら描いた物です。

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