ポエム
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鈴カステラ
月日が経つのが早い

一年がこんなに早い

と感じるようになったのは
いつからだろう

高校生の頃
近くのゆめタウンのなかに
「懐かしの駄菓子屋」
というお店が入った

よっちゃんいか
蒲焼さん太郎
キャベツ太郎

僕に馴染みのある駄菓子いっぱいあった
僕に馴染みのない駄菓子もいっぱいあった

嬉しくもあり、ちょっぴり切なくなって
小さい頃、夢だった
駄菓子をいっぱい買うという夢を
叶えて帰った

家に帰ると母が
懐かしいね
と言った
母には食べ馴染みのない
駄菓子のはずだった

あんたが小さい頃
よう食べようたね

と言った

あぁ、そうか
食べてなくても母にも懐かしいと
感じるだなと思った

私も行ってみたい
と母が言うから
しばらくして二人で行った

懐かしねと
食べたことのない駄菓子をみて言う母が
すごく優しい顔をする

「あっ
これお母ちゃんに買って帰ろ、懐かしい」
母が言う

「鈴カステラ」と書いてあった
殺風景なパッケージ
見るからに口中の水分を
持っていかれそうな写真

ばぁちゃんちに持っていくと
ばぁちゃんも目をうるませ
懐かしいねと嬉しそうに
優しい顔をした
食べ馴染みのある駄菓子なんかな
それとも


駄菓子だが立派なお菓子

今日
コンビニで鈴カステラをみつけて
買ってみたが
やはり、うーん
素朴

食べたことのなかった思い出の味
優しい顔の味
22/12/15 00:42更新 / でぶっきー(アテスエ)



談話室



■作者メッセージ
読んでくださりありがとうございます

みなさまは懐かしの駄菓子ありますか

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