ポエム
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帰省
沈丁花の
春の匂い

アスファルトが熱に焼ける
夏の匂い

金木犀の
秋の匂い

霜が降りた土の
冬の匂い

温かい地面が水で濡れた
雨の匂い


匂いはいつも思い出とともにある

夕暮れ時、家からの
晩ごはんの匂い

ばあちゃんちの
タバコの匂い

何もかもが懐かしく感じる


町内に信号は両手で数えれるくらいしかない
360度どこを見ても田んぼか畑

人には
「何もないど田舎だよ」と
自虐的にネタにする

スーパーは町内に一件もないし
カラオケや飲み屋もない


でも、なぜかすごく好きなんだ

たぶん
そこでしか嗅げない
匂いがあるから

そこにしかないものがあるから

そこにしかない匂い

21/03/10 22:53更新 / でぶっきー(アテスエ)



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