ポエム
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前に住んでいた町
 前に住んでいた町の
 
 病院は安心するから 
 
 ときどき出かける
 
 
 住んでたころは
 
 当たり前だった景色が
 
 今は新鮮に映る
 
 
 川鵜の群れが飛んでいる
 
 大きな空に輪を描いて
 
 川の方へ消えていった
 
 
 川鵜が大空に

 丸をくれたようだった

 
 金色に乾いた麦の穂に
 
 雀の空中浮遊

 街路樹のヒヨドリ

 電線にキジバト

 
 子育てがひと段落して
 
 ようやくわたしの内側に

 自然が入ってきた


 子育てに必死で

 自分のことさえ

 見えてなかった

 
 こんなに鳥がいたなんて
 
 こんなに自然が与えられていたなんて
22/05/26 16:52更新 / ダイヤモンド富士



談話室



■作者メッセージ
読んで頂いてありがとうございます

川鵜(カワウ)

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