ささい
ライトが照らし
月の白が浮き立つ
雨に濡れた道
鈴の音
生きていると囁き
重なり
煙草の煙が濃く
頬を刺す寒い冬の風
傘を避けて
華奢な肩に残る雪
校舎の屋根が見える
緩やかにのぼる緑のベッドで
手が届きそうな空と
葉の音に抱かれて眠った
今日は仕事をサボり
夢想に浸る
かつてあった場所
そこに居た私と
体を満たす空気や音
幸せは言い過ぎで
何も特別でなく
不思議でもない
けど求めている
現実と折り合いをつけられない
幼稚な逃避
誰にでもある
でも誰も口に出さない
そんな些細なこと
些細で大事なこと