ポエム
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海に抱かれて
波がきこえる。大きくうねり、力強く、海が砂浜を撫でる音。
月が海面を照らして、私の足元まで、白い道が延びている。

視線の先には小島があり、明かりの粒が点在し、人の生を輝かせているようだ。
窓を開けて、ほら、海とひとつになった部屋の中は、彼女の匂いで溢れている。

私は目を閉じて海の中、思うように泳ぐ自分をイメージする。
鳥の様に腕を広げ、私は飛んでいる。彼女の中で、月の道をなぞりながら。

このまま旅に出ようか。
月の裏側を探検して来よう。

夜は浅く、これからまた深くなるから。
20/01/04 12:11更新 / 藁の家



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