ただの一人旅
列車に揺られながら一冊の本を読む
本の中のあの場所へと揺られる
学生が談笑っている
耳障りだなんて思わない
でもどこか揺さぶられる
突き放された。そんな気がしたのだ
そのただの木曜日に戻りたいのだ
別に征かなくたって良かったのだ
しかし私は靴を履いたのだ
大きな高揚と共に靴を履いたのだ
自由は時として虚無をもたらす
私はそれに笑えるほど大人ではなかった
本をめくる私の指は少し蒼く見えた
本の中のあの場所へと揺られる
学生が談笑っている
耳障りだなんて思わない
でもどこか揺さぶられる
突き放された。そんな気がしたのだ
そのただの木曜日に戻りたいのだ
別に征かなくたって良かったのだ
しかし私は靴を履いたのだ
大きな高揚と共に靴を履いたのだ
自由は時として虚無をもたらす
私はそれに笑えるほど大人ではなかった
本をめくる私の指は少し蒼く見えた