ポエム
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花言葉
君が何も知らぬまま
無邪気に笑うものだから
僕はまた少し影の中に溶けてゆくのだ

伸ばしかけた手の中で
花束が二人を嗤っている

つややかな花弁 白い淡光
君は好きだと言うけれど
世界の裏側がずっと
声を押し殺して嗤っている
僕はその幻聴に目眩がした

意識を失う直前
笑っていた君が泣き始める
せめて 知らないままでいられたならば
僕は君にそんな顔をさせたくなかったのに

花言葉をずっと知っていたはずの僕
何一つ分からなかった僕と
花言葉を知らなかったはずの君
全てずっと気づいていた君
19/04/03 14:00更新 / なさか



談話室



■作者メッセージ
知ってるだけ

知らなくても

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