雪の日
久しぶりに雪が降った
結構積もるかもしれないということで
学校は五時間目の授業を中止した
そのまま放課
教室は早く帰れることを喜ぶ生徒の
歓喜の声に包まれた
その間窓の外と
それから私だけが
静かだった
他の生徒より少し遅く学校を出た
傘を開く
赤い傘を敵だと見なすように
雪が 小さな雪がたくさんぶつかってくる
耳につくその音を払いのけようと
乱暴に傘を降って閉じだ
雪にまで嫌われたのかと思った
けれど
傘を閉じた私そのものが
拒まれることは無く
雪の上に雪が重なる
川の流れに花が溶ける
私の上にも静かに降り注いだ
その間周りと
それから私の息が
音を立てなかった
雪は声を吸い込んで生きるらしい
そうして黙って包み込むらしい
ではどうやって泣くのだろう
コート一枚羽織っていても
手袋もマフラーも無く
寒いはずなのに
温かくて優しくて
徐々に白くなっていく景色
ようやく取り戻した意識
四季の中で一番冬が
ありふれた言葉は吸い込まれていく
私の涙も消えてしまえばいい
残ったものは何だろう
私は一体何だろう
そうか
冬が 一番
側にいてくれる
結構積もるかもしれないということで
学校は五時間目の授業を中止した
そのまま放課
教室は早く帰れることを喜ぶ生徒の
歓喜の声に包まれた
その間窓の外と
それから私だけが
静かだった
他の生徒より少し遅く学校を出た
傘を開く
赤い傘を敵だと見なすように
雪が 小さな雪がたくさんぶつかってくる
耳につくその音を払いのけようと
乱暴に傘を降って閉じだ
雪にまで嫌われたのかと思った
けれど
傘を閉じた私そのものが
拒まれることは無く
雪の上に雪が重なる
川の流れに花が溶ける
私の上にも静かに降り注いだ
その間周りと
それから私の息が
音を立てなかった
雪は声を吸い込んで生きるらしい
そうして黙って包み込むらしい
ではどうやって泣くのだろう
コート一枚羽織っていても
手袋もマフラーも無く
寒いはずなのに
温かくて優しくて
徐々に白くなっていく景色
ようやく取り戻した意識
四季の中で一番冬が
ありふれた言葉は吸い込まれていく
私の涙も消えてしまえばいい
残ったものは何だろう
私は一体何だろう
そうか
冬が 一番
側にいてくれる