尻もちをついて思ったことは
―ここもいい場所だぞ―ということ
春の青空を　飛行機雲の
真っ白が切り裂いてゆく

影が光りになり　明るい
真昼が今ちょうど満開になった
―暫く風を受けていよう―
温かい猫の毛のような風だ

橋の上で誰かがタバコを
吸っている　私が手を振ると
外人の彼は頷きサム・アップを
笑顔で返してくれた

15分ほど座っていて
お尻が冷たくなったので
自転車に乗って　2キロ
離れたスーパーまで買い物に―

そこで久しぶりに同級生に
会って　少しおしゃべり
安売りのせいでもあろう
彼女は一杯の荷物だった

明日は雨が降るという
今夜は月は出ないだろう
新しいコーヒーを買って
微笑みながら自転車をこいだ

■作者メッセージ
明日は、雨、だそうです。春の雨は、少し重量感がありますね。