ポエム
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循環
額を窓ガラスにくっつけて
雲の後を優しい視線で追ってゆく
風見の鶏の滑車が回って
昼のサイレンは嬉しそうに鳴る

外に出よう 腹を空かした猫が
車庫の梁の上から私を見下ろす
外人墓地では老婆が花束をさずけている
駅の噴水は高々と光りを撒き散らす

真昼が その日の青春を楽しんでいる
ジュースの空き缶が潰れて
国道の上をカンカラ転がってゆく

沿道では花を植えている女性が
腰を伸ばして空に笑いかける
橋の上ではカップルが瞳の中に瞳を見る

海のように広く 空のように
明るく 毎日が自分へと
至ればいいね そのことが
自分をもっと発展させてゆけば―

一つの循環でもって成り立つ
季節が 私へと促す成長よ
それは 諦めないこと 忍耐強く
あること 優しくあること―

自分の意志をしぼって 弓矢にして
空の果てに届かせることで
宇宙は迎えてくれるでしょう

永遠の徴として―かつて
私になかったものが その時
ハッキリと付け加わります
21/05/05 15:21更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
私事ですが、今日(こどもの日)は、母のご命日なのです。特別な日として、更に笑顔で突き進みましょう。

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