朝露
暗いコギトが
余りに多すぎた
これからは明るく
周囲を見てゆこう
もの皆が勇躍しているのが
見えないか? それに連れて
澄明なコギトを発明せよ
ナイフは切れ味によって
確かめられる―と
或る男はぼくの青春時代に言った
飾りでもいいではないか―
その時 ぼくは
生き様のことを思っていた
ことごとく暗い平面を
転がるように生きていた
時代のことだ しかし
ぼくは夜明けに憧れた
憧れざるを得なかった
夜寝て 朝起きることさえ
稀な日々―ぼくは
彼の言った―朝露―という
言葉に縋った それは
縋りえる唯一のものだった
余りに多すぎた
これからは明るく
周囲を見てゆこう
もの皆が勇躍しているのが
見えないか? それに連れて
澄明なコギトを発明せよ
ナイフは切れ味によって
確かめられる―と
或る男はぼくの青春時代に言った
飾りでもいいではないか―
その時 ぼくは
生き様のことを思っていた
ことごとく暗い平面を
転がるように生きていた
時代のことだ しかし
ぼくは夜明けに憧れた
憧れざるを得なかった
夜寝て 朝起きることさえ
稀な日々―ぼくは
彼の言った―朝露―という
言葉に縋った それは
縋りえる唯一のものだった