天まで届け
私が伸びようとして
空へ手を延ばすと
私の内部で 空は既に
明るく芽吹いている
二つの白い雲が
空間の切れ端のように
その両端で区切っている
そこへ鴨の群れの黒々とした
塊が東へ向かって一直線に往く
窓の外はこの一日で樹々の
成長を祝すかのように 陽光が
葉の先に召喚されて金色に輝く
畑の白い煙は高々と その
香ばしい薫りをくゆらせて
まるで微笑みながら言っているようだ
―天まで届け と
空へ手を延ばすと
私の内部で 空は既に
明るく芽吹いている
二つの白い雲が
空間の切れ端のように
その両端で区切っている
そこへ鴨の群れの黒々とした
塊が東へ向かって一直線に往く
窓の外はこの一日で樹々の
成長を祝すかのように 陽光が
葉の先に召喚されて金色に輝く
畑の白い煙は高々と その
香ばしい薫りをくゆらせて
まるで微笑みながら言っているようだ
―天まで届け と