生きてこそ
ぼくは生きようとした すると
他人に生かされていることに気付いた
それが余り急だったものだから
一日ポカンと空を見上げていたよ
すれすれの感情が
段々と幅を持ってくるようになり
自分のもろさがハッキリと
絵に描けるようになった
焦っては駄目―待つこと
時が四肢の栄養になるまで
待つこと―だが それも
辛いことには違いなかった
必ず季節は巡ってきた そして
巡って行った ただ
その時々の風景の明暗に
涙したりしていた
人は救われるのではなく
掬われるのだ 底から
何ものかの確かな視線を
伝わって昇ってゆくのだ
他人も<人>でぼくも<人>
人は争わない方がいい
だからぼくは 他人の側に
歩み寄っていったんだ
もしかしたらその人を
生かせることが出来るかも―
それは 傲慢な
ぼくの期待でもあったろう
そしてその間 泣きながら
笑顔を忘れたことは一度もない
それでいいんだと思う
笑顔に勝るものは余りない
毎日がキラめいている
時の流れや季節の巡りが
ぼくの五感全体を甦らせる
五感が五感を感じている
街の明かりが順番に消えてゆく
次はぼくの部屋の番かも知れない
目をつむってみる 白い残像の中で
涙が自然に溢れてくる
他人に生かされていることに気付いた
それが余り急だったものだから
一日ポカンと空を見上げていたよ
すれすれの感情が
段々と幅を持ってくるようになり
自分のもろさがハッキリと
絵に描けるようになった
焦っては駄目―待つこと
時が四肢の栄養になるまで
待つこと―だが それも
辛いことには違いなかった
必ず季節は巡ってきた そして
巡って行った ただ
その時々の風景の明暗に
涙したりしていた
人は救われるのではなく
掬われるのだ 底から
何ものかの確かな視線を
伝わって昇ってゆくのだ
他人も<人>でぼくも<人>
人は争わない方がいい
だからぼくは 他人の側に
歩み寄っていったんだ
もしかしたらその人を
生かせることが出来るかも―
それは 傲慢な
ぼくの期待でもあったろう
そしてその間 泣きながら
笑顔を忘れたことは一度もない
それでいいんだと思う
笑顔に勝るものは余りない
毎日がキラめいている
時の流れや季節の巡りが
ぼくの五感全体を甦らせる
五感が五感を感じている
街の明かりが順番に消えてゆく
次はぼくの部屋の番かも知れない
目をつむってみる 白い残像の中で
涙が自然に溢れてくる