ポエム
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雲を見上げながら―
流れることを諦めない
小川のように 雲は
空を行き来する
小川があの雲を
映す時 雲は
故郷に還ったのだね

雲を掴もうとする
この樹の枝や
無数にはびこる
この草の緑が
空に迎え入れられる時は今―
秋のリンリンと
冴えた空気の中で―

どこかの小父さんが
犬を連れて散歩をしている
お辞儀をすると
満面の微笑みを浮かべている

―好い天気になりましたね―と私
―そうだね 気持ちが良いね―と彼
犬を少しからかって
彼は遠ざかっていった
20/10/28 15:28更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
充分に眠れた朝ほど、気持ちの良いものはありませんね。

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