幻化
霧の中の 真っ白な
朝日が 優しい表情で
空を輝かせる
ひと粒 ひと粒の
霧の粒子が その
内側で虹を架けている
小川の近くの
樹の濃密に茂った
山端で 今
銀灰色のベールは
風になびきながら
上昇の意志を 内部に
保ちつつ持ち上がる
段々と鮮明になってゆく
周囲に <調和>の
一点を無数にもたらし
自らを開示する
方向へ<今日>を誘う
或いは 海の波が
隆起して その
カゲロウが幻のように
反照し 己れの力の
不安に少しうろたえたのでもあろうか―
朝日が 優しい表情で
空を輝かせる
ひと粒 ひと粒の
霧の粒子が その
内側で虹を架けている
小川の近くの
樹の濃密に茂った
山端で 今
銀灰色のベールは
風になびきながら
上昇の意志を 内部に
保ちつつ持ち上がる
段々と鮮明になってゆく
周囲に <調和>の
一点を無数にもたらし
自らを開示する
方向へ<今日>を誘う
或いは 海の波が
隆起して その
カゲロウが幻のように
反照し 己れの力の
不安に少しうろたえたのでもあろうか―