ポエム
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一番星
波の道が 急いで
私を通過する すると
二つに割れた
イチジクが どこかの空で
その果汁を 私の
喉元に流してゆく

私は眠たさの余り
横になるが この高鳴る
心臓と脈管の血潮は
あの空の立体的な
構図の裡に
ピッタリと嵌め込まれる

南に一番星が見えた
まだ暮れなずむその時に
またたく星は
色ガラス窓のように
私には思えた

月が出て 満月から
少し経ったばかりの
形の揺らぎが目を射る
―今夜はつきあうよ
とだけ言って微笑んだ私―
20/09/15 21:18更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
こちらは(岡山です)、良い天気です。星が美しい。明日も晴れるでしょう。

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