ポエム
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届いた未来
樹液の香り 昨夜
割れた木の幹に
突き刺さる陽光―
過去をほどき 未来を
指し示すその偉大な
空間の亀裂―

或いは バランスで
あるかも知れない
きみの恋と 私の
変わり易い目の その
境に位置する
きみの豊かな髪の毛の―
水が果てしもなく溢れている

傷の持つ永遠性が
高々と真昼の
郵便配達夫に
次の家を知らせる
イギリス・メールが
赤茶けて変色している

スタンプされた日付は
一年前のものだ とすれば
一年前のこの夜
この木の寿命の粒子は
宇宙に還ったのだろう
20/09/13 15:21更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
少し眠りました。天気は、上々。洗濯物がよく乾きます。

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