ポエム
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風は起きた さあ―
風にさえこみ上げてくる
涙を ぼくは―愛しい と
今日初めて思った

見るものが輝き渡って
ゆこうとする20歳の時
ぼくはある都会にいて
空を見上げず 
うつむいてばかりいた
ただ空腹を紛らすために
毎日タバコばかり吸っていた

今 生きようとする
意志の中で 頷ける自分を
とても嬉しいと思う
ぼくの命は 20歳の時
見上げもしなかった
あの大都会の空に
埃のように
舞ったのだったろう

そして 今日があるとしたら
ぼくは何に感謝すればいい?
―生きていろよ と
自分に言い 笑顔と
涙で頷いてゆく
風は起きた さあ生きよう―
20/09/07 18:45更新 / 武中義人



談話室

■作者メッセージ
小さな生きざま―。小さければ小さいほど、良い、と思います。

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