賛歌
自然は ぼくらが
尊敬したその敬意の分
必ず返礼して下さる
9月の秋の真昼の下で
つまらなく道を歩くぼくは
きみのことばかり想っていた
もう枯れてしまった
サルビアの真っ赤を
空想するのと同じ仕方で―
するとそこにきみからの電話だ
―今 どこだ? ときみ
ぼくに分かりようがない
―今 取材が終わって銀座―
ぼくはウキウキして
頷いてばかりいた
愚か者だね ぼくってやつは―
きみの唇 薄いピンクの口紅
霜のようによく切れる歯―
それでね
チョコレート・パフェを食べたの―
尊敬したその敬意の分
必ず返礼して下さる
9月の秋の真昼の下で
つまらなく道を歩くぼくは
きみのことばかり想っていた
もう枯れてしまった
サルビアの真っ赤を
空想するのと同じ仕方で―
するとそこにきみからの電話だ
―今 どこだ? ときみ
ぼくに分かりようがない
―今 取材が終わって銀座―
ぼくはウキウキして
頷いてばかりいた
愚か者だね ぼくってやつは―
きみの唇 薄いピンクの口紅
霜のようによく切れる歯―
それでね
チョコレート・パフェを食べたの―