ポエム
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ささやかな日
ぼくの両腕に突き刺さる雲よ
それが露わに解かれ 
きみの二の腕に
ぼくの口づけをプリントする時
このささやかな日は 
まるで祝祭のようだ

真昼がお辞儀をして過ぎる 
雨の流儀で―
開け放たれた窓から 
ぼくらを濡らす
その光線の手ほどきは 
空中から
垂れ下がった無数の
命綱でもあり得る

銀色の夕暮れが 星を連れて 
ぼくらの耳に
青い真珠母を縫い付けるのは
夜の静かな頂きへ 
二人を潜水させるため?

空中が開かれて 
水門が開かれるように
二人を上機嫌にさせる そこを
月光に縁取られたゴンドラが
高らかな声を上げてゆく
20/08/25 18:52更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
昔は、わけのわからぬ暗い詩ばかり書いていました。いつ頃からだったか、朝の素晴らしさに出会ってから、自然と前向きな詩が書け始めました。それは、嬉しいことでした。兎に角、明日を目指しましょう。

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