春の笑い声
天気は晴れやかに
地上に気を配り
葉桜となった土手の桜並木を
一層緑濃く燃え立たせる
川沿いに自転車でゆけば
左手の幼稚園から 春の
笑い声が私の耳朶を打つ
こちらもつい笑顔になる
自転車を止めて 河原に降りる
桜花の浮いた水面に手をやると
思ったよりも冷たい 散った桜が
酸素を残らず吸っているみたいだ
紋黄蝶が複雑な
輪を描きながら 二羽
私を誘うように仲良く
空き地へと先導してゆく
そこでは毎年祭りが
行われていて それが終わると
家族連れが何組も
バーベキューを楽しむのだ
炉辺の温もりを知らぬ私には
そこでの料理の美味しさにも
微笑み合う無邪気な気持ちにも
縁遠いものであった
持っていた缶コーヒーを開けて
その雫が喉を通過するのを
鼻と唇で確かめてから
よし!今日から 何かの始まりである
地上に気を配り
葉桜となった土手の桜並木を
一層緑濃く燃え立たせる
川沿いに自転車でゆけば
左手の幼稚園から 春の
笑い声が私の耳朶を打つ
こちらもつい笑顔になる
自転車を止めて 河原に降りる
桜花の浮いた水面に手をやると
思ったよりも冷たい 散った桜が
酸素を残らず吸っているみたいだ
紋黄蝶が複雑な
輪を描きながら 二羽
私を誘うように仲良く
空き地へと先導してゆく
そこでは毎年祭りが
行われていて それが終わると
家族連れが何組も
バーベキューを楽しむのだ
炉辺の温もりを知らぬ私には
そこでの料理の美味しさにも
微笑み合う無邪気な気持ちにも
縁遠いものであった
持っていた缶コーヒーを開けて
その雫が喉を通過するのを
鼻と唇で確かめてから
よし!今日から 何かの始まりである