もっと先まで(ソネット)
季節は今 ガラスの中で甘い
夜風を聞いている それはまるで
奏でられた音楽のように快く
耳朶から唇に垂直に降りてくる
独りで味わうにはもったいないが
彼には側に誰もいないのだ
それでも世界と微笑みを分かち
合うことはできる その日々を楽しめ
もっと先まで・・・この樹のひと枝が
指差す空の彼方を超えて
更に広い呼吸のできる場所まで―
それは<場所>と<時間>の
釣り合いの取れたところである その
向こうに点としての始まりがある
夜風を聞いている それはまるで
奏でられた音楽のように快く
耳朶から唇に垂直に降りてくる
独りで味わうにはもったいないが
彼には側に誰もいないのだ
それでも世界と微笑みを分かち
合うことはできる その日々を楽しめ
もっと先まで・・・この樹のひと枝が
指差す空の彼方を超えて
更に広い呼吸のできる場所まで―
それは<場所>と<時間>の
釣り合いの取れたところである その
向こうに点としての始まりがある