天然のカラー
朝 鳥が最初に穿つ空間になりたかった
そのためには早起きをしなくてはならない
二十代 夜を征服してやろうと思って
やってきた数々の愚行は微塵に砕け散った
夜からの逃亡―真昼に生きるために
ひたすら眠りに眠った そして
出会った朝 私はキョトンと周りを見回した
笑えてきて その日は一日中上機嫌だった
肯定的に物思うことを覚えた たとえ
粗末な食事でも美味しく食べれば栄養になる―
そこから明るみの方へ歩み寄っていった
それは間違いではなかったろうと思うのだ
天然のカラーが夜明けから段々と
自分へと豊潤な生きる膂力を与えてくる
その実感がその後の毎日を成り立たせていった
暗かった平面が その位階を含めて 自然と
開けを伴った立体的な澄明さに変じていった
それは今までとは逆転した構図だったが
受け容れるのに何の躊躇も必要ではなかった
鳥は今朝もあの灰色の空へと翼を広がている
そのためには早起きをしなくてはならない
二十代 夜を征服してやろうと思って
やってきた数々の愚行は微塵に砕け散った
夜からの逃亡―真昼に生きるために
ひたすら眠りに眠った そして
出会った朝 私はキョトンと周りを見回した
笑えてきて その日は一日中上機嫌だった
肯定的に物思うことを覚えた たとえ
粗末な食事でも美味しく食べれば栄養になる―
そこから明るみの方へ歩み寄っていった
それは間違いではなかったろうと思うのだ
天然のカラーが夜明けから段々と
自分へと豊潤な生きる膂力を与えてくる
その実感がその後の毎日を成り立たせていった
暗かった平面が その位階を含めて 自然と
開けを伴った立体的な澄明さに変じていった
それは今までとは逆転した構図だったが
受け容れるのに何の躊躇も必要ではなかった
鳥は今朝もあの灰色の空へと翼を広がている