ポエム
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日常の<豊作>
どんな夜と結びついて
ゆくのだろう この真昼は―

天気がいいので自転車で
少し遠くへ買い物に行く

風は思ったより冷たく
橋の下を水鳥の揺曳するのを見る

軽やかな水しぶき―その
ひとつひとつに微笑みがあるようで―

渡りきると国道に出る 長い
信号を待って 少し上り坂の道を行く

古びたみ堂が仏を祀っている
歴史が急速に空に花を咲かせる

辿り着いたドラッグストアの広い駐車場―
屋根の影が駐輪場を覆っている

もう少し先に図書館がある
帰りに何冊か借りてゆこう

美味そうなチーズがあったので
それを買って 風の凪いだ通りを走る

このような真昼 会釈をしながら
通り過ぎる見知らぬ人も<豊作>だ
23/11/22 14:50更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
いい天気になりました。

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