愛は開かれてゆくだろう
少し重い春の雨を浴びながら
ゆっくりと確実に　明日への
旅路を開始してゆくであろう
早めの桜が咲いて　山桜も
その花弁を微笑ませている
それはきっと　季節と宇宙と
私たちが一体であるから―
彼岸を1日過ぎた今日の
何という真昼の陽光であろう
直接の後頭部への陽射しは
気持ちを高め　視線を
縦横に綻びさせる　そして
もっと先へと　目的を移行させ
そこに至る道筋を明らかにさせる
それはきっと　毎日と未来と
私たちが一体であるから―
そのように感じ　見極め
自分に今日の課題を与えることが
母の胎内で約束された　その人の
成就と更に向こうへの活力であろう
いずれにせよ世界は回っている
戦乱の地で苦しむかも知れない
新しい病気に冒されるかも知れない
人知は限りなく　それらを
穏やかにしてゆくであろう
勝ち負けのない戦いは日常の裡に―
それが唯一平和への道であろう

■作者メッセージ
毎日が原点ですね。