ポエム
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風の方向へ
風を背負いながら駆けてゆく
爽やかな一月の真昼 歩を
止めると公園があった 幾つもの
家族がそこで休んでいる ぼくも休憩だ

見上げると青空が透き通っていて
何かしらを誘っているような気がした
ぼくは笑顔になりながら 束の間
仲良くなった少年に手を振り再び駆けていった

風に消されないように頑張れよ
風を使って飛んでやれ―温かいね
少年よ きみはこれから色んなものを見つける
風よ 見守ってくれ 生きてゆく彼を・・・

国道では 成人式帰りの若者たちが
マスク越しに微笑み交わしている
きみたちもまた この寒い風に
負けることをするな まだまだ

これからだ 大人ではない などと
分かったような言葉は吐くまい
立派な大人だ きみたちのやり方で
この世界を良い方にかえてゆかれますことを―
23/01/09 14:06更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
祈りに代えて、記しました。

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