ポエム
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こんなことしか出来なくて―
真昼のシワが そのままの形で
海面に輝く カモメの群れが
勢いよく空に挨拶をしにゆく
―良い天気をありがとう―と

砂粒がキラめいて ぼくの顔を
更に微笑ませる 皆 美しい
もう少ししたら橙色の薄い光線が
この海を覆うだろう その時

きみに電話をしよう 都会の人混みに
今日も負けないように頑張ったきみに―
この風景の骨格が ひとつびとつ

きみに重なってゆけば 夕暮れだ
風も出てきた ぼくは沖合いのタンカーに
手を振って 車のエンジンをかけた
20/08/16 10:31更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
<日常の希望>は、単純なことを、充溢させてゆくことです、ね?それを、身をもって教えてくれたのも、彼女でした。

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