ポエム
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明るさの予兆
きみの雲のような目蓋ははじまり
空の頂から雲母のように
ぼくに示される その道程―
それはきみの知らぬきみの愛の深さ―

きみの雷のようなまばたきは
晴れた空(それはいつも晴れている)の
真昼間の噴水を眠くする
ぼくも眠ろう きみの腕を貸してくれ―

     *

ぼくは自らに閉じた目を
恐る恐る開いてみた
―カラーだ 外は水門だ
色の行列だ 参加する肉体の縞だ―

ぼくにはよく分からなかった
外に向かう意志と 内に向かう
意志との一致に戦(おのの)いていた
明るさの新しい予兆の始まりだった
20/08/15 14:45更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
或る女性から<空の青さ>を、直接に教わりました。それまで、俯いてばかりいた私には、本当に新しい発見でした。

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