ポエム
[TOP]
窓辺から―
窓ガラスが一面 真っ白に
耀いている 真昼の海―

飛行機雲と吃水が
同じ向きに進行する

イルカが銀色の波を
空に逆流させている

バラ撒かれた指よ 指紋は
クサビ形文字を形成する

今 海は波に嫉妬し
蝶のように上昇してゆく

空が海に落ちる 或いは
海が空に駆け昇る

濃度の濃くなった岸辺よ
そこに浜百合が群生する

窓ガラスが真っ赤に染まった
輝きはそのままキラめきに化す
22/04/04 04:29更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
風は、必ず明日を目指しています。

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c