ポエム
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詩を書く人
開け放たれた窓がある
夜明けの風が部屋に吹き込んで
インクの色を濃くする その人は
詩を書いているのだ その人もまた

今日を生きようとしているのだ
庭の右隅に目をやれば
アジサイの花が輝きを帯びている
朝露が頂点に達して花芯に流れゆく

―朝が好きです とこの詩人は
ページの余白に書き込んだ
この湿り この温もり この酸味―

コーヒーを一杯淹れて 彼は
開けた窓辺に立つ カップの
表面の湯気が湖面の霧のように風に吹かれた
20/08/14 14:00更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
昔は夜型でしたが、朝の広さにある時期出会い、夜が怖くなりました。臆病者です。

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