詩を書く人
開け放たれた窓がある
夜明けの風が部屋に吹き込んで
インクの色を濃くする その人は
詩を書いているのだ その人もまた
今日を生きようとしているのだ
庭の右隅に目をやれば
アジサイの花が輝きを帯びている
朝露が頂点に達して花芯に流れゆく
―朝が好きです とこの詩人は
ページの余白に書き込んだ
この湿り この温もり この酸味―
コーヒーを一杯淹れて 彼は
開けた窓辺に立つ カップの
表面の湯気が湖面の霧のように風に吹かれた
夜明けの風が部屋に吹き込んで
インクの色を濃くする その人は
詩を書いているのだ その人もまた
今日を生きようとしているのだ
庭の右隅に目をやれば
アジサイの花が輝きを帯びている
朝露が頂点に達して花芯に流れゆく
―朝が好きです とこの詩人は
ページの余白に書き込んだ
この湿り この温もり この酸味―
コーヒーを一杯淹れて 彼は
開けた窓辺に立つ カップの
表面の湯気が湖面の霧のように風に吹かれた