ポエム
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目覚めて―
冬の闇が滴る しぶとく
長い静謐さと 肉体に
応えるこの潮のような深み―

現在午前3時 夜明けまで
刻むような時間の流れを
微笑みに溶かして 待つ

コーヒー一杯がせめてもの
明日への手掛かりであろうとも
そのことを恥じることはない

昨晩は9時から12時まで
眠ったのだった この頭は
その間 読みかけの詩集をさ迷った

文字が活きてくるとしたら
この短い睡眠のときだけ
あとは柿の実が熟するように待つ

醗酵と露点が一緒になる
それは私にとっても 結実と
充溢の時なのである

今の今では必ずしもない
明日花咲くものは その
準備を怠りなく始めている

そして一時の宇宙よりの配慮で
産声を上げる実作―
それは安堵であり希望であろう
22/01/16 03:09更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
よく眠ることは、楽しみの一つです。

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