夜明けから始めて―
波の背に闇は溶けて
夜明けの港は開かれてゆく
今日一日の始まりを
微笑みながら祝すのだ
静かな そして爽やかな
始まりであった 私は不図
不凍港―という言葉を
思い出した 動きのやまぬ海域を―
そこでは魚たちがまっしぐらに
前方を目指し 先行する波に
全生命を預けているかのようだ
鴎が二度啼いた 黒い
タンカーが朝日を受けて眩しい
私は充溢の尾ヒレで駆けた
夜明けの港は開かれてゆく
今日一日の始まりを
微笑みながら祝すのだ
静かな そして爽やかな
始まりであった 私は不図
不凍港―という言葉を
思い出した 動きのやまぬ海域を―
そこでは魚たちがまっしぐらに
前方を目指し 先行する波に
全生命を預けているかのようだ
鴎が二度啼いた 黒い
タンカーが朝日を受けて眩しい
私は充溢の尾ヒレで駆けた