ポエム
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散歩者
花の空間―その小ささよ
自らの伸びる意志によって
突き出された無限の調和よ
その根っ子から宇宙は開けてゆく

暁の星の序列に 私の目は
瞬く 一個の限られた空洞
として それはパクッと暗闇をも
食べ尽くしてしまいそうだ

庭が小川に向かって傾いている
苔が水分を吐き出し その流れ
それは朝を真っ二つに引き裂いた

そこから朝日は昇ってゆく
午前5時の静かな散歩者は
周りから微笑む術を学んだようだ
21/10/11 21:20更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
まだ、真昼は暑いですね。朝夕とは大違いです。

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