ポエム
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口づけて―
秋の陽が生気を弾かせて照る
麦畑で 黄金色の穂に
寄って ぼくらは抱き合った
ぼくの口づけは きみを

生まれた場所に還す それから
生まれた時忘れたものを
想い出そうとして きみはぼくの
唇に歯型をきつくつける

星が出ていて 真昼の星が
その衣をひるがえしながら
きみの口の中に忍び込む

それから光り―宇宙的言語で
二人は二人の未来を語り
夕暮れまでの2時間を体内に燃やし続けた
21/10/06 15:48更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
気温の高低が著しいです。体調の崩れやすい時。夏の疲れを取り去って、明日に向かいましょう。

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