ポエム
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青い食卓布
未来のいかなる時間の
秘蹟の裡にも 人々の
現在の生の秘密が宿っている

それは<生>そのものが本来
約束―として持っている可能性の
実現されようとしている本体であるからだ

陽光によって温められ その
輝ける束によって具体化される
真実の古井戸の蓋は開けられた!

泉の湧き出でるその水源をも
宇宙への最初の通過孔として
自らの内から孵化する真珠のように―

緑色に燃える髪の毛の
一本一本の先端まで その人の
<生>は絡みつくように突出するであろう

明日への瑞々しい郷愁が
語られるのはまさにこの時だ
過去が分娩した月の反射光の鋭さ―

立体的な風景が その<明日>へと
導く未踏の大地は 根から吸い
葉から吐く新鮮な空気に満ちている

左辺が夜で 右辺が真昼である
朝の等式―この交換不能な
厳粛な要素のために小鳥は飛ぶを得る

花の空間的色相の変化する
この日常の逞しい骨格を見よ
微笑みは微笑みを呼び醒ます

焼きたてのパンの香り
白いマグから湯気を出す淹れたてのコーヒー
青い食卓布は祝祭の波で満ちている
21/09/22 17:08更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
夏の疲れが出やすい頃です。充分な休息を。

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