命として―
花の生命の感性に 深く
耳を傾けてゆくと 土の中の
根に新しい感覚が宿るのだ
それは空の裂開に連なる
小鳥たちとの共生の約束だが
その時として 朝が選ばれる
小川は緑の苔を潤し
咲き始めた彼岸花の
笑顔を誘う 少しゆくと
道路わきのブドウ畑に
ひときわ煌めくひと房があった
それを見届け―今年も来たな―
と思うのである スーパーに
行ってリンゴを一つだけ買い
ジーンズでこすって食べる
その酸味が 開けっ放しの
空気に反応して 輝きながら
喉の奥に虹を作るのであった
帰って水を一杯飲むと
台所で秋の虫が一匹
ピョンと力強く跳ねていったよ
耳を傾けてゆくと 土の中の
根に新しい感覚が宿るのだ
それは空の裂開に連なる
小鳥たちとの共生の約束だが
その時として 朝が選ばれる
小川は緑の苔を潤し
咲き始めた彼岸花の
笑顔を誘う 少しゆくと
道路わきのブドウ畑に
ひときわ煌めくひと房があった
それを見届け―今年も来たな―
と思うのである スーパーに
行ってリンゴを一つだけ買い
ジーンズでこすって食べる
その酸味が 開けっ放しの
空気に反応して 輝きながら
喉の奥に虹を作るのであった
帰って水を一杯飲むと
台所で秋の虫が一匹
ピョンと力強く跳ねていったよ