ザクロの実に寄せて―
秋の昼下がり 虫の少し淋しげな
啼き声がする 自然は高貴な
充実した果実で人間の目を驚かせる
例えばこのルビー玉のようなザクロの実―
割れた開口部が自身の傷で濡れている
私はソッとそこに唇を当てる
甘く気だるい酸味が 気管の
中に無数の花を咲かせる
自然に逆らってはいけない
まず 従順であることによって
それへの賛歌が謳われる
次に連なりを意識すること
そのことで今日が昨日や明日の
中枢だということを自然に知るでしょう
啼き声がする 自然は高貴な
充実した果実で人間の目を驚かせる
例えばこのルビー玉のようなザクロの実―
割れた開口部が自身の傷で濡れている
私はソッとそこに唇を当てる
甘く気だるい酸味が 気管の
中に無数の花を咲かせる
自然に逆らってはいけない
まず 従順であることによって
それへの賛歌が謳われる
次に連なりを意識すること
そのことで今日が昨日や明日の
中枢だということを自然に知るでしょう