ポエム
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哀しみが河口のように
甦ってくると 夜明けだ
月が消える直前 ユラユラと
揺れ 星は瞬時に存在を抹消する

明るくなってきた 目が覚めて
コーヒーを淹れて窓を見遣る
まだ灯りは必要で 昨夜からの
読みかけの詩集が伏せられている

そこのページ そこの・・・そこの・・・
何が書かれてあったのかを
思い出そうとして タバコを一本

しかし 何とひんやりとした
朝だろう 夏の真ん中
隠された泉のように太陽は照り始める
21/08/14 11:46更新 / 武中義人



談話室



■作者メッセージ
昨日からの雨も上がって、表の竹藪では、蝉たちが元気に鳴き声を発しています。

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